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愛おしいキミに極甘な林檎を
第51章 偽りの恋人



もう一人増えるのはその次の年なのかな……。


先のことを考えていたら笑顔がまた少し戻ってきて、傷ついた心が確実に安らいでいっている。


でもソラ先輩が課長に頼んだことは怖くて聞くことが出来なかった。


夢と同じような答えが待っている気がして口にしてはいけない気がした。




それから数日経ったある日。


仕事が終わり、会社からマンションへ向かうと入口に見覚えのある女が立っていた。


以前、新くんと抱き合っていた女。


まだここに住んでいると勘違いして来たんだと思い、軽く会釈をして立ち去ろうとすると「ねぇ」っと声を掛けられた。

足を止めて女の顔を見ると眉を吊り上げている。


「アンタ、新とヤッたでしょ?」


「えっ……?」


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