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愛おしいキミに極甘な林檎を
第51章 偽りの恋人

「勘違いしないでください。好きというよりも怖いですから」
「Sだってことを知ってるんだからやっぱり新とエッチしたんじゃん!」
不気味だと言えばよかったと後悔する。
どうやら言葉の選択を間違えてしまった。
「しかもずっとお姉さんのことを考えてた、ってうちよりもアンタのことを気にしてるし」
新くんがまだ私の事を考えていると思うと、ゾワッとした寒気で鳥肌が立つ。
引っ越していってから会う機会がなくなって安心してこのマンションに帰れていたけど、こんな形で現れるとは思わなかった。
怒鳴りつける女と俯いた私の横を他の住人が驚いた顔をしてこちらを見て通り過ぎていく。
しかもありもしない事を女に言われ続けているうちに野次馬が集まってきた。
「もういい加減にしてください……」

