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愛おしいキミに極甘な林檎を
第8章 邂逅と甘美なデート


「…………。すみません、ここに決めても大丈夫ですか?」

はしゃいでいる私を見て何を思ったのかソラ先輩は店員とこの賃貸の契約について話を進めていた。

迷いもしないですぐに決断したから、まるで私の意見を優先しているようにも見えた。



見学と契約内容の話し合いが終わり、外に出てからそのことを聞いてみる。

「あの……ソラ先輩の住む家ですし、私の意見を優先しなくていいんですよ?働いている会社まで近くないんじゃないですか」


「いや、俺もあそこでいいかなって思ったから。会社までの距離は前に住んでいたところと大して変わらないよ」


最初から2LDKか3DKの部屋を探していたみたいだけど、一人暮らしなのに寂しくないのだろうか。

あまり物も溜めない人なのに。

しかも家賃もそこそこ高い。

私の給料だけでは生活費が赤字になりそうだ。


「それに……」


「はい……?」

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