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愛おしいキミに極甘な林檎を
第53章 あなたがそばにいれば……

「忘年会も終わってせっかく休みに入ったんだし、楽しく過ごそうよ」
「そうですね。年末に向けて掃除もしないといけませんし、やることもいっぱいありますから暗い顔ばかりしてはいられませんね」
ソラ先輩が話し合いもせず家を出ていくのではなく、可愛がるように私を後ろから抱きしめてくるこの現実。
私もこの幸せを守ってきたい……――――
次の日。温かい部屋でソラ先輩とのんびり過ごしているとインターホンが鳴った。
どうせ理人さんだろうっと思ってテレビドアホンで確認すると映っていたのは予想外の人。
驚いて固まっているとソラ先輩がやって来て代わりに応答する。
玄関へ向かうことを告げてテレビドアホンを切った後に隣で黙って見ていた私は口を開いた。
「来るって知っているなら教えてくださいよ。まだ掃除さえしてません……」
「俺も来るなんて知らなかったよ。とりあえず出てみようか」

