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愛おしいキミに極甘な林檎を
第53章 あなたがそばにいれば……

「悩んでいたなら俺に話してよ」
「ソラ先輩のことを傷つけてしまうかと思ったから黙っていたです。こんな事は知らないのなら、知らないままでいた方が幸せでしょ……?」
「このくらい大したことないよ」
不愉快な出来事を耳にして、どうしてそこまで平気な顔をしていられるんだろう。
私だったら耐えられない。
今だって婚約者として見つかってしまうのが怖くて、怖くて堪らない。
「あそこまで酷く書かれて平気なんですか?知らない人までソラ先輩のことを侮辱しているんですよ?」
「言いたい奴には言わせておけばいいよ」
「でも……」
「世の中は動いているんだから、こんなデマに構っている暇もないだろうし。そのうち収まるって」
「私は……、ソラ先輩みたいに強くなれません……」

