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愛おしいキミに極甘な林檎を
第53章 あなたがそばにいれば……

「その書き込みなら知ってる。最初に見た時は他の誰かと見間違ったと思ったけどな。有名人でもない塑羅緒が叩かれていると知って腹が立ってたんだよ」
私が他の男といると勘違いした時にあんなに怒っていたのはきっとその事なんだろう。
身近な人にまでネット上のニュースを知られていると思うと、ソラ先輩の祖父と父親の知名度に驚いてしまう。
「書き込みで見たが、浮気相手だと言われている相手は同じ会社の奴なんだろ?……風子は本当に浮気してねえんだよな?」
「しっ、してるわけありませんよ!誤解されているだけです」
過去に色々あったのは事実で自信を持って言えないのがもどかしい。
「浮気してねえなら良かった。そうであって欲しいって思ってたから……。
だけど、面倒なことになったな。今朝、書き込みを見たら塑羅緒のお爺さんの会社の印象も悪くなってるって噂もあったし、さっさと婚約を破棄した方がいい――――」

