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愛おしいキミに極甘な林檎を
第54章 想いと青春の絆

「なんだか有名人みたいですね……」
「可愛いから他の男に声を掛けられるか心配なんだよ。だからなるべく一人で出歩いて欲しくない」
ソラ先輩が過保護な発言をすると、颯太は呆れたような溜息をつく。
「おまえは親か。さっきみたいにバレて、婚約者が風子だって知られて更に炎上するぞ。
一人で出掛けさせたくねえなら信頼できる誰かに頼むしかねえだろ。友達とか」
「一応、風子の会社の上司に守って欲しいって頼んでるよ。俺も友達だから」
「男かよ。信用できねえ。風子の女友達で一緒に出掛けてくれるやつはいねえのか?」
高校と大学時代の女友達は結婚して遠くに行ったり、疎遠になったりしている。
今現在付き合いのある女友達は片手の半分で数えられるくらいしかいないから、その言葉がグサッと胸に突き刺さる。

