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愛おしいキミに極甘な林檎を
第55章 届かぬ愛の裏切り



「なんとなく分かるよ。会社でも雪原くんにそのことを言われていたから。

……郁哉さん、すみません。俺のせいで巻き込んでしまって……」


テーブルの向こう側に座っている課長にソラ先輩は深々と頭を下げていて、急いで私も謝罪する。



「違います。悪いのはソラ先輩じゃなくて私のせいです!私が安易な行動をしてしまったせいでこうなったんですから」



「いいや、オレのせいだ。オレが塑羅緒くんの上司の前であんなことをしなければこうならなかった」


結局、皆で頭を下げる状態になってしまった。



関わるなと忠告されていたのに新くんと知り合って、今日来た女を刺激させてしまった自分が一番悪いから二人には謝って欲しくしくないのに……。



「悪いのは風子でも郁哉さんでもありません。彼と関わっている俺に責任があります。

これ以上、郁哉さんには迷惑をかけられませんし、明日からは風子のことは俺が迎えに行きますので」


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