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愛おしいキミに極甘な林檎を
第56章 あなたを愛しているから……



ここまで愛せる人はもう現れないと思う。


だから私はソラ先輩のことを……――――




それから二、三日経った日。給湯室でお茶出しの片づけをしている時、私は自分の背よりも高い位置の棚へと手を伸ばしていた。


詰め替えしたい茶葉が奥の方に入っているからなかなか取れなかった。


つま先で立って手を伸ばすものの、あと少しで届かない……。


しばらく格闘していると、私より身長の高い課長がやって来て代わりに取ってくれた。


背後に立った後に避けたら取ってくれたからまたどこにも触れていない。


「わあー!助かりました。ありがとうございます」



「取ろうと必死になっている乙羽のことを見ているのも面白かったがな」


「もう、課長ったら。そんなこと言わないでさっさと助けてくださいってば」


何気ない事で二人で笑っていたらどんよりとした雰囲気をまとった潮崎さんがやって来る。



「なんか、課長と風子って夫婦みたいですね……」


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