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愛おしいキミに極甘な林檎を
第56章 あなたを愛しているから……

私を大切に想ってくれている父の話を満面な笑みで幸せそうに話しているし母に、今の自分が思っていることを伝えた。
それを話している時に母の顔から笑顔が消えて不安になった。
でも「それで風子ちゃんが幸せになるのならいいと思うわ」っと優しい言葉を掛けて納得してくれて安心した。
いつまで経っても母には心配掛けてばかりだ……。
次の日の定時過ぎ。自分の仕事は終わっていたけど、課長の仕事が終わるまでデスクに座って待っていた。
ここは残業時間が少ないホワイト企業。
定時になると自然と皆帰るから残っている人は少ない。今は課長と隣のデスクに潮崎さんがいるだけだ。
「潮崎は仕事が終わったらならさっさと帰れ。遅くなると冷え込むから道路が凍って危ないぞ」
「そんなこと言って。おれがいるのが気に食わないんですよね?早く風子と二人きりになりたいよーって思って」

