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愛おしいキミに極甘な林檎を
第57章 私は愛しい大魔王の小悪魔

「夢の中とは言え、不貞までするとは塑羅緒くんのことが忘れられなくて大好きなんだな」
「はい。私にとってかけがえのない人ですから」
迷いなくそう言うと、課長は苦々しく笑っていた。
優しいからこそ、無理をして嫌な顔をせずに笑ってくれるんだと思う。
「オレでは乙羽のことを手に負えないという事か……。部下としては扱えるが、恋人となると難しすぎる」
「すみません……」
冷たい雪が早く止んで暖かい春が来て欲しい。
今度こそ、郁哉さんに実りのある春が来ますように……。
「はぁー……、やっと話せてスッキリした。やはり乙羽は怖い女だな。パートナーである塑羅緒くんも怖いが」
「ふふっ、そうですね。私は小悪魔で、彼氏は大魔王ですから」

