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愛おしいキミに極甘な林檎を
第59章 ふたりからひとつへ



その様子を見てから身長よりも高い棚から大きな皿を取ろうと手を伸ばす。


なかなか届かなくて手こずっていると、叶斗さんが再びやって来て私の背後に立って取ってくれた。


「あっ、すみません。助かります……」


「無理をしてはいけないよ。塑羅緒から聞いたけど、一度強く頭をぶつけているみたいだから頭上には気をつけないと」


「そっ、そうですよね。でも今は全然大丈夫です」



「回復していても何度も痛めると記憶を失うだけでは済まないから気をつけて欲しいんだ。息子の為にも頼むよ」


「はっ、はい……!」


すぐ側で優しくて低い声が聞こえてまたドキドキして笑顔が引きつってしまう。


いつまでこの緊張を味合わないといけないのか不安になってきた時、ドアが開いてソラ先輩が入ってきた。


「ただいま――――……父さん」


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