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愛おしいキミに極甘な林檎を
第59章 ふたりからひとつへ



「あら……そう……。塑羅くんにピッタリなの……」


余程信じられない出来事なのか段々お婆さんの声が震えてきた。


これまでの威勢が嘘のように思えてくる。


「俺がこんなことをしても風子さんは嫌がる素振りを一切見せないし、怒ってもいないでしょう?……これが答えです」


同意を求めるようにソラ先輩が私を真剣な眼差しで見上げてきた。


まるで止めを刺せと言っているように……。



「そっ、そうです!私は塑羅緒さんに脚を触られて……すごく嬉しいです!」


……滑ってしまった。


自分も変態だっと言っているような台詞のせいで、空気清浄機の静かな音が聞こえるほど周囲が沈黙に包まれる。



「まっ…、まあ……、お婆ちゃんには…ちょっと理解し難い世界だわ……。あの可愛い塑羅くんが……ああ……」


「……兄さんも男だったんだ。姉さんもそういう人だったなんて……」


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