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愛おしいキミに極甘な林檎を
第59章 ふたりからひとつへ



「塑羅くんがそこまで言うのなら分かったわ……。風子さんね……」


変な空気になってしまったこの場を納めるように会釈をしたソラ先輩がドアノブに手を掛けて部屋を出ようとするから、私も同じように頭を下げてついて行く。



「社、……困った孫だが頼むぞ」


「……はい。かしこまりました。お任せください」


その時に耳に入ってきたお爺さんと社さんの会話は、これから待っている未来を物語っているようにも聞こえた。



リビングを出てから廊下を歩いてソラ先輩の部屋へと向かった。


他の人がいない場所に着いてから張り詰めていた表情を緩めて私のことを見てくる。


「さっきはスカートを捲ってごめんね」


「あのくらい全然大丈夫ですよ。ソラ先輩にエッチなことをいっぱいされてますから慣れてます。

こんなことを言うのは悪いと思いますが、結婚を散々反対してきたお婆さんを黙らせることができて少しスッキリしました」


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