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愛おしいキミに極甘な林檎を
第11章 甘い口付けを再び……

「見ていてくれたんだね……」
「正直言うと見落としてしまっていた時もありましたけど。でも許したくなければもう二度と会いたくないって思うはずです」
「なるほど」
「それに今でもこうして触れ合えるってことは、崩されても積み上げてきたものが残っていたのかもしれません」
「残していてもらえて嬉しいよ。元に戻るようにこれから俺が積み上げていくから」
そう言ってからソラ先輩は立ち上がって私に見せる物をいくつか持ってきた。
「連絡が取れなかった間、俺が何をしていたか証拠を見て欲しいんだ」
テーブルの上に並べられたのは書類、スマホ、パスポート。
以前、使っていたスマホは無残にも二つに割れている。
次にパスポートを見ると出国したのは六月中旬、日本に入国したのは私に会いに来た日だった。

