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愛おしいキミに極甘な林檎を
第60章 夢見ていたシアワセの未来



「うううっ……」


近くの公園へと入り、泣いて鼻水をすすりながら座っていたのは冷たいブランコ。


鎖もひんやりとしていて小さな手の熱を奪っていく。


子供用の長靴が簡単に埋まってしまうほどの量の雪が一面に広がっているから誰も遊んでいない。


そんな中、私の方へと向かってゆっくりと進んでくる人がいた。



「……大丈夫?パパが待ってるよ?」


心配して目の前に来てくれたのはチョコをあげた男の子だった。


この人の傍にいると感じたことのないくらい心が温かくなってドキドキする。


他の男の子では感じることのできなかった不思議な気持ち。


ちょっと胸が苦しいけれど、それ以上に幸せで特別な気持ち。


その気持ちをあなたと出会って初めて知った。



「うん……。また会って、一緒に遊べる?」


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