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愛おしいキミに極甘な林檎を
第11章 甘い口付けを再び……

有り得ない。


有り得ない、有り得ない、有り得なーい!


「お久しぶりです」


「遅れてすまないな」


ソラ先輩が待っていた男は私の上司である課長の郁哉さんだった。


私と言う共通点しかなさそうな二人がなぜ休日に出掛けようとしているのか不思議でたまらない。


きっとこれも夢だ。

夢だと思いたいのに、脇を動かすと現実を直視しろと言わんばかりに汗でジトジトしている感覚がする。


「塑羅緒くん、今話していた女の子は……」



「俺の彼女です」


「モテそうだと思っていたが彼女がいたんだな」


「はい。彼女とは大学生の頃から付き合っているんです。
俺が会う相手がどんな人なのか気になっていたみたいなので来てもらったんですよ。……ねえ、こっちを向いて挨拶したら?」

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