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愛おしいキミに極甘な林檎を
第62章 愛おしいあなたに……

私の体が冷えないか心配しながら肌を撫でてくるソラ先輩は、結婚式の衣装を選んでいた時の話を聞かせてくれた。
* * *
「新郎のタキシードの色って意外とあるんですね。前に出席した結婚式の新郎が着ていたのは、黒かライトグレーだった気がします」
ベッドの上で結婚情報誌を読んでいた私は新郎の衣装が掲載されているページを見ていた。
すぐ隣にいるソラ先輩にも見てもらおうとその雑誌を持って肩を寄せる。
「よく覚えているね……。俺は何色がいいかな。こういうのにはあまりこだわりがないからな……」
「それじゃあ、私が決めていいですか?」
「うん」
にんまり笑った私はそのページに写っているタキシードを着た男性を指差して伝えた。
「“白”のタキシードにしてください!」
「分かった。そうしようか」
「やったー!ありがとうございます!私、ソラ先輩には白いタキシードを着て欲しかったんですよね。他の色でもカッコいいですけど、白も絶対に似合いますよ」
「どうして白にして欲しいって思ったの?」

