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愛おしいキミに極甘な林檎を
第62章 愛おしいあなたに……

お色直しをして会場へと戻ると再び大きな拍手で歓迎されて、披露宴の続きが始まる。
次の項目は余興でゲストの人たちが楽しい時間を作ってくれた。
初めて見るソラ先輩の友達や職場の人たちも皆いい人そうで、この人たちに囲まれて私の知らない時間を過ごしていたんだなと知ることができた。
そして高校時代に同じ部活に入部していた海田先輩たちの余興が始まる。
海田先輩、莉乃さん、大地くんがしてくれたのは、私たちのために作ってくれた歌を歌うことだった。
どこか切なくもあるけれど、優しく包むような温かいメロディ。
一から作ってくれたその曲はプロ顔負けの作品で、聞いていたらとても懐かしい気持ちになった。
「いい歌だったね。……はい、ハンカチ」
綺麗に折りたたまれたハンカチをソラ先輩に差し出されて自分が泣いていたことに気づく。
「ありがとうございます……」
「じゃあ、俺も行こうかな」
「えっ……?どこにですか?」

