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愛おしいキミに極甘な林檎を
第62章 愛おしいあなたに……

それから披露宴も挙式と同様に無事に終わった。
ゲストを見送る時にひとりひとりの顔を見てお礼を言うことができて自分が関わってきた人を知る。
顔を見て思い出すことはなかったけれど、隣にいるソラ先輩がフォローしてくれたから何も困らなかった。
しかも「今から知っていけばいいよ」っとまで言ってくれて……。
でも友人や会社の同僚を見送った後、帰り支度をしたソラ先輩の祖父母がやってきて笑顔だった顔が作られたものへと変わる。
「お爺様、お婆様今日は出席していただきありがとうございます。素晴らしい結婚式だったでしょう?」
「可愛い孫の結婚式だったからそこは良かったわ。でも風子さんがうちの塑羅くんに恥をかかせるかひやひやしていたけどねぇ」
「……風子さん、あなたの覚悟を見せてもらったぞ」
結婚した覚悟なのかな……。
何かを試しているようにお爺さんに言われて答えようとした時、透かさずソラ先輩が私を庇うように前に出た。

