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愛おしいキミに極甘な林檎を
第62章 愛おしいあなたに……



「もちろん。これからも風子と頑張るよ」


「そうだよな。おまえが真面目だから今後は心配することねえよな」


二人を話しているところを眺めていると懐かしい気持ちにもなるけど、どこか冷たい過去よりもずっと温かい未来を感じた。


きっとソラ先輩がこの人たちに心を許しているのもあると思う。


完璧ではないけど自然と楽しそうに笑っているから確かに開いている。


私に見せる笑顔とも違うけれど……。



笑っている姿を見ていたら目が合って、テーブルの下で誰にも気づかれないようにこっそりと手を重ねられた。


左手の指輪に触れられて今日からつけていく新しい存在に再び気づく。


一日が駆け足で過ぎていったから、まだじっくりと見ていない結婚指輪。


ソラ先輩の左手の薬指には、私がつけているものと同じような指輪がはめてあってとても輝いて見える。


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