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愛おしいキミに極甘な林檎を
第63章 愛おしいキミに……




「よかった……。俺はこうなると分かっていても今の未来を選んだから悔いはないんだ」


“こうなる”とはどういうことなんだろう……?


「覚悟はできているから誰が立ちはだかろうとしても悲しみに暮れたりしない。それに……」


何を思ったのかソラ先輩は机の方にチラッと目線を向ける。


そこにはいつも特に変わった物は置かれていなかったから首を傾げた。


しかも、きょとんとしている私の顔へ視線を戻した後になぜなのかクスッと笑われる。




「どんな状況であっても愛する人と一緒にいることができるのなら俺は幸せなんだ」



話していくうちに表情が緩んでいって、やっと自然な笑顔を見ることができた。


まだ切なそうな感じは抜けきれていないけど、その笑みは今日見た中で一番胸が温かくなるものだった。



「幸せにするってさっき約束してくれましたけど、ソラ先輩は今は幸せなんですか……?」


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