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愛おしいキミに極甘な林檎を
第14章 囚われる雌

「おかえり」
そこで待っていてくれたのはソラ先輩。
ひとりで帰るのが怖くなったのもあるけど、メッセージを送りあっている時に飲み会があることを話したら迎えに来てくれることになった。
春になって日中は温かくなってきたけど、夜はまだ冷えるから車での迎えは有難い。
また誰かに尾行されていないか振り返ってから車に乗った。
「このお礼は後日させて下さい」
「気にしなくていいよ。それに飲み会が終わったら迎えに行くって前に約束してたよね」
「そうですけど今も有効だとは思っていませんでした」
「前にも言ったけど俺は今まで通りでいるから」
助手席からソラ先輩を見ると音信不通になる前と同じ頼もしい姿が目に入った。
以前の関係に戻そうと頑張ってくれている中、違和感を感じていたのはきっと私の方が変わったからなんだ……。

