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愛おしいキミに極甘な林檎を
第14章 囚われる雌


午後十時。眠くなってきてうとうとしているとソラ先輩が車を発進させて帰り道に戻った。

祖父の家がどの辺なのか聞かれて説明するとそちらの方へと向かう。


「あれ……、寄り道は終わりですか?」


遠距離恋愛になる前は泊まっていたことが多かったからこの時間で帰されるのは珍しい。


「お持ち帰りしたいけど風子が帰りたいみたいだから」


「帰らないと逃げたってうるさい人がいるんですよ。
それに最近、また誰かに尾行されてる気配もありますし。穏やかに暮らせてる気がしません」


「なるほど……。それは怖いね」


「尾行されてるのはともかく、この生活にも慣れてきましたけど」



「…………。おうちの人がまだ起きていたら挨拶してもいいかな?」


「えっ……?隠すつもりはないのでいいですけど……」

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