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愛おしいキミに極甘な林檎を
第2章 変わる日常
待ちきれなくて“おやすみなさい”っとこちらからメッセージを送る。
いつもだとすぐに返事が返ってくるのに、一時間以上経っても既読にすらならなかった。
朝になってもそれは変わらなくて少しずつ不安になってくる。
昨日電話した時は、いつも通り元気そうだったけど相当疲れているのかな……?
しかし、その疑問は三日経っても解決しなかった。
私からメッセージを何度送っても読んでもらえない。
遠距離恋愛になってから毎日欠かさず連絡していたからこれはおかしい。
不安が雪のようにどんどん積もっていき、怖くなりながら電話を掛けてみる。
『お掛けになった電話番号は電源が入っていないか、電波の届かない場所にあるか――』
「どうして……。どうして連絡もくれないし、電話も出てくれないの……」
音声ガイダンスが流れてスマホを耳から話した後、堪えきれなくなって涙が零れ落ちる。
ソラ先輩が私の連絡を無視するなんて初めてのこと。
寂しくて、つらくて胸が張り裂けそうな痛みが襲ってくる。
連絡が来ない理由も分からないまま時間だけが経過して、旅行に行こうとしていた日も結局会えずに過ぎていく。
それから二週間、六月に入って私の誕生日が来てもソラ先輩から連絡が来ることはなかった……――――