この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
愛おしいキミに極甘な林檎を
第16章 お試し同棲の夜は激しく…

仕事が終わってから、慣れ始めていた道を通り越して祖父の家へと向かう。
途中で嵐谷さんが待ち構えていないか警戒したけど、理人さんの言っていたとおりいなかった。
「ただいまー……」
「わー、風子姉ちゃんだ!おかえりー!」
一週間ぶりに触れる玄関の扉をそーっと開けると理人さんの弟と妹が走って来て裏表のない笑顔をして迎えてくれた。
私のいない間にあったことなど話しながらついてくる。
「ねえねえ、音読聞いて。にいちゃんは最近帰ってくるの遅くて聞いてくれないんだ」
「うん、分かった。着替えてから聞いてあげる」
「わたしの絵本も読んであげる。すずめがいたずらするはなし~」
「ありがとう。お兄ちゃんの次に聞かせてね」
「はぁーい!風子おねえちゃん、ママみたい」

