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愛おしいキミに極甘な林檎を
第18章 この愛の行方は……
「晩御飯を食べて元気を出してください」
海苔が巻かれたおにぎりを出されてぐうっとお腹が鳴る。
外はもう暗くなっていることも晩飯の時間が過ぎていたのも言われるまで気にならなかった。
「私、彼氏が社長の孫だと知らなかったからびっくりしました。……もしかして理人さんは調べて知っていたんですか?」
「はい。風子さんが傷つくと思ってこの事に関しては黙っていました」
「祖父も知らないようでしたから、彼氏のことを知っても何も話していなかったんですね」
「話そうと思いましたが、彼がどうするのか見届けようと思ったので。千十郎様をあそこまで言い負かすのには驚きましたが。
……まあ、長年交際なされていたのに彼氏のことをよく知らなかった風子さんにも驚きですがね」
「そんなに大きな会社なんですか?」