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愛おしいキミに極甘な林檎を
第18章 この愛の行方は……


指先を名残惜しく離したあと、理人さんと待ち合わせしていた場所に向かう。

着いた時に腕時計を見ると三分過ぎていた。


「理人さん、遅れてごめんなさい」


怒られて祖父に報告されてしまう……。

恐る恐る顔を上げると理人さんはムッとした表情で私を見て腕組をしていた。



「あと三十秒で時間切れでした。帰りますよ」


「えっ……。時間を守れませんでしたけど……」


「遅刻したことにしたいのならそのまましょげていてください」

「あっ、ありがとうございます」



「結婚についてちゃんと話をされてきたんでしょうね?」


ブラウスの胸の前のボタンが外れていたのが鋭い目付きで見られてから気付いて慌てて直す。

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