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愛おしいキミに極甘な林檎を
第18章 この愛の行方は……

「はい。してきました」
「目を赤くしてきたということは別れ話でもしてきたんですか」
「…………」
泣いたけどもう涙は止まっていたし、暗いからバレないかと思った。
堪えていた鼻水をズッと啜る。
「言っておきますけど、二番目に好きな人と結婚するのも幸せになれると言われてるんですよ。元気を出してくださいね」
「大丈夫です……。気遣ってくれてありがとうございます」
「それで、これからどうなされるんですか?」
膝の上に乗せていた手でスカートをぎゅっと握り締めて私は理人さんに話す。
「私は――――振り出しに戻ることにします」

