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愛おしいキミに極甘な林檎を
第3章 狙われる雌

次の日。私は仕事でまたミスをしてしまった。

茶碗を割ってしまったり、閉じるページ数や印刷する枚数を間違えたり初歩的なことばかり失敗しているから他の社員から冷たい視線が注がれることも多くなった。

いつクビになってもおかしくない。


定時になって帰り支度をしていると課長が私の元にやって来る。

「あ、お疲れ様です。今日も迷惑をかけてすみませんでした……」

「乙羽、飲みに行くぞ」


「えっと……、今日は飲み会の日じゃないですよね?二人っきりでしたらごめんなさい」


「これはデートではない、仕事だ」

「うっ……。残業でしたらお給料は出るんでしょうか」


「よく言うな。残念ながら残業代は出ないがタダ飯なら食えるぞ」

「……分かりました」

仕事と言う脅しとタダ飯につられて私は課長と飲みに行くことにした。

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