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愛おしいキミに極甘な林檎を
第1章 Sの彼氏

待ち合わせ場所に着くとスーツ姿の彼氏が笑顔を向けてくれて私も自然と満面の笑みになる。


「ソラ先輩!おかえりなさい。今週もお疲れ様です」


「ただいま。風子も仕事お疲れ様」


周囲に人の姿がないタイミングを見計らっておでこにキスをしてくる。


大空 塑羅緒(オオゾラ ソラオ)、私より一つ年上だけど先日誕生日がきて二十四歳になった。


同じ高校の先輩で、今でも当時のあだ名で呼んでいる。



整った顔立ちに身長もそこそこあり、スタイルもいい。


温厚で頭も良くて、仕事の疲れを一切見せない爽やかさを兼ね備えている。


外見がカッコイイからすれ違いざまに横目で見ていく女も多い。


もちろん私にとっても目の保養だ。


付き合ってから三年と数ヶ月が経つ。


今はソラ先輩が長期出張をしていて、ここから新幹線で数時間かかる東京に行っているから遠距離恋愛中。


熱も冷めることなく、マンネリもしていない。



なぜならソラ先輩はあることをする時に違う顔を出すから……――――

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