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愛おしいキミに極甘な林檎を
第23章 婚姻届


幸せな長い休暇の最終日。


離れるのが寂しく思いながらも午後七時頃になってから祖父の家に帰った。

理人さんとその兄弟に出迎えられてから廊下を歩いていると祖父に会う。


「長い旅行は楽しかったか?」


ゴールデンウイークの後半はソラ先輩の家で過ごして忘れていたけどそう言う設定だったと思い出す。


「たっ、楽しかったです。勝手に抜け出してすみませんでした」



「風子が楽しかったならそれで良い」


ソラ先輩と会っていると疑われるかと思いきや、頭でも打ったのかと思うほどやたら機嫌がいい。


寄り道しないで家に帰って来いと言ったり、監視をつけたりと私を逃がさないようにしていたのに一言も怒らないなんて……。


不気味だなと思いつつ祖父の横を通り過ぎて、この日は自分の部屋へと戻った。

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