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愛おしいキミに極甘な林檎を
第29章 囚われの時間に濃厚な✕✕を注がれて


郁哉さんとの結婚を断ったことに後悔はしていないけど、自分のとった行動でソラ先輩に会いに行けなくなってしまったことに悔やんだ。



寂しい夜が過ぎて朝になり、カーテンを開けて窓の外を見ると知らない車が止まっていた。


きっと私が逃げないように監視しているんだろう。


数時間だけでもいいからこっそり抜け出してソラ先輩に会いに行こうと思ったのに……。


窓から差し込む太陽の光を浴びて風で揺れる木々を眺めている時に小鳥のさえずりが聞こえてくる。

とても長閑な光景だけど誰とも話さない時間が孤独を生んでいく。


この寂しさも罰なんだろう。


もどかしさと仕事を休む罪悪感を感じながら大人しく一日を過ごした。



次の日の午後なると祖父と那砂さんがやって来た。


「ひとりで過ごしてみてどうだ?少しは自分のやったことを反省したか」


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