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愛おしいキミに極甘な林檎を
第29章 囚われの時間に濃厚な✕✕を注がれて

那砂さんが声を張って呼ぶと監視する人が玄関を開けて入ってきた。
人数はひとり……か。
ドアを閉めてから軽く頭を下げた男はフードを深く被り、白いマスクをしている。
少し俯き気味にしていて、長めの前髪が目にかかっているせいでどんな顔をしているのか分からない。
外見がいかにも怪しくて身構えてしまう。
「車に乗っていた時から思っておったが、この無口な男に任せて本当に大丈夫なのか?」
「ええ。那砂の部下ですからしっかりしてますよぉ~。賢くて大人しいですし、見張るのが得意な子なんです。
逃げ出そうとしたら那砂に即報告して、風子ちゃんを取り押さえてくれるほど頼もしい人材です」
「そうか。なら良い」
良くない。数日間も知らない人と一緒に過ごせと言うのか。

