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愛おしいキミに極甘な林檎を
第29章 囚われの時間に濃厚な✕✕を注がれて

「彼氏を私の元に連れて来てくれてありがとうございました」
「那砂は頼まれたからやったまでだから颯太くんに感謝して。……聞いたけど彼氏くん、あまり長くないんだってね」
深刻な内容に那砂さんは口に手を添えて声量を低くした。
「信じたくないですが……」
「今年もてばいいとか言っていた気もするわ」
「えっ……」
「洗濯しに行ったけど、あれでもまだ熱が下がってないんでしょ~?
風子ちゃんはまだ人が死ぬところを見たことがなさそうだけど、ある日急に症状が悪化して倒れた時にはもう手遅れだってこともあるのよ」
確かに私は人の死と言うもの見たことがないから想像ができない。
でもソラ先輩がいなくなってしまうことを考えると胸の奥が苦しくなってくる。
「あのクールな颯太くんが焦っていたほどだからさぞ大変なんでしょうね。……だから風子ちゃんは彼氏くんとどうするのか早く決めてあげないとね」

