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愛おしいキミに極甘な林檎を
第29章 囚われの時間に濃厚な✕✕を注がれて

「もう決めてます」
「まだ会社の上司と結婚する道にも戻れるんじゃないかしら?」
「その話は終わったことですから」
「あっ、そうそう。千十郎様に言われてきたんだけどここから戻ってきたらお見合いが決まっているわ。今度は中小企業の副社長様なんだってぇ」
肩に下げていた大きなトートバッグからアルバムのような冊子を取り出して渡してくる。
恐らくそれはお見合いをする男の写真なんだろう。
でも中身さえ確認しないで那砂さんに突き返した。
「お見合いはもう二度としたくありません」
「今回はエッチな格好をさせられてするわけじゃないのよ?……結婚を反対された上に、それに余命が短い人と一緒にいることを選んでも幸せにはなれないと思うけど」

