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愛おしいキミに極甘な林檎を
第30章 低俗な野望と片思い

反省期間の終わりの日。昼前に那砂さんが迎えに来た。
「さあ、閉じこもってるのは終わりよ。話し合いは決まった?今度こそ別れるのぉ~?」
「話し合うまでもないですよ。私と彼氏は今のままでいます」
「あら、そう」
祖父の別荘に閉じ込められてからひとりで過ごしている時は長かったけど、ソラ先輩が来てから駆け足に過ぎていた。
怒らせたことを反省しろと言われたけど一緒に過ごせたからいい機会だったと思う。
那砂さんの運転する車に乗せられて祖父の家へと向かう。
窓から来た道を眺めていると別荘はかなり森の中にあったようだ。
昨日していたエッチを思い出すと恥ずかしくなる。
たくさん声を上げていたから近くに誰もいない場所で良かった。
「付き合い続けるならどうして素直に千十郎様のところに帰るのよ?」

