この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
愛おしいキミに極甘な林檎を
第30章 低俗な野望と片思い

「先週はインフルで休んでいたので。病み上がりにこれはきついなぁーなんて……」
「なに甘ったれたこと言ってるの?ちなみに営業課の課長はね、この前の出張で会った花城さんの元カノ。
これはその人から頼まれた仕事だよ。あの人敵に回すと容赦ないからね」
悪口を言うとか変な噂を広めるとか女の陰湿な嫌がらせを受けると思いきや、仕事の方で意地悪をされるとは考えてもいなかった。
「今晩ラブホに行ってくれるって言うならうちの課長に掛け合ってあげるし、仕事も手伝ってあげるよ。
……病み上がりで辛いんでしょ?」
「断固拒否します」
その日から営業課から回される仕事のせいで毎日残業が続いた。
早く帰りたいのに午後八時になっても終わらない。
ソラ先輩もなんとか仕事をしてきているみたいだけど、高い熱でいつ倒れているか分からないから心配だった。

