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愛おしいキミに極甘な林檎を
第31章 未来への誓い

「……変わりないかな」
「そう…なんですか……」
「慣れない左手でも結構できるから。ピーラーを使えば野菜の皮もむけるし、包丁だってなんとか使えたから」
カレーに入っている野菜を見ると切り方にムラがあって作るのに苦労したように思えた。
じゃがいもが入っているか分からないほど小さくなっているのは、ソラ先輩の作るカレーの特徴だから変わりない。
体調もいいとは言えないと思うのに私のために一生懸命に作ってくれたんだ……。
「ありがとうございます。大好きです」
嬉しさでいっぱいになってソラ先輩を強く抱き締めた。
穏やかな温もりに触れていると今日の仕事と歩き回った疲れも吹き飛んでいく。
「ご飯を食べる前に先にお風呂に入ろうか?雨に濡れて冷えてるし、体を洗ってあげるよ」

