この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
愛おしいキミに極甘な林檎を
第31章 未来への誓い

恐る恐るメッセージを開くとゾッとしてスマホを持つ手が小さく震えた。
【塑羅緒がまた倒れた。今、病院にいる】
そのメッセージが届いた時間は午前中。
やはり無理をして仕事に行っていたんだ……。
怒ってでも仕事を休めと止めるべきだった。
ふと那砂さんが言っていたことが頭に浮かぶ。
――――「ある日急に症状が悪化して倒れた時にはもう手遅れだってこともあるのよ」
今すぐにソラ先輩の様子を見に行きたい。
でも家族ではないから仕事を午後から休ませて欲しいとは言いにくい。
課長こと郁哉さんなら理解してくれそうだけど……。
チラッと見てみると課長は昼休みを早めに終えて忙しそうにしている。
「あのかちょ……」
「――――課長!この書類のチェックお願いしまーす」
勇気を出して話し掛けようとした時に先を越されてしまった。
それ以降も話掛けるタイミングを何度か狙ってみたけど、結局機会を逃して言うことができなかった。

