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愛おしいキミに極甘な林檎を
第31章 未来への誓い

颯太は私を責めるようにきつい口調で言った。
恐らく、この前会った時に理人さんとの結婚話も出たから怒っているんだろう。
なぜ元カレに結婚事情を咎められないといけないのか分からないけど……。
でも他人だとしてもソラ先輩が倒れるまで無理をしていたことに二度も気付けなかった自分が情けない。
何も言い返すことをせずに唇を噛んだ。
「四十度の熱があったんだってよ。今日から三日間は入院だそうだ」
「えっ……、そんなに熱が……」
「頻繁に倒れる彼氏がいるのは大変だな。オレは血が繋がってるから面倒見てるけどよ。……こんなのがあと何回続くんだろうな」
そう言い残して颯太は病室を出て行った。
「ソラ先輩……」
静かになった部屋で私は涙でぼやけてきた視界でソラ先輩を見つめて手を握った。

