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愛おしいキミに極甘な林檎を
第31章 未来への誓い

「もう会いに来るなって言われるかと思いましたよ」
「俺の方こそ風子にいつ捨てられるかヒヤヒヤしていたよ。……郁哉さんだけではなく、瀬戸内さんとの結婚話もでてるって聞いたからさ」
そう言えば郁哉さんとの結婚話がどうなったのかも話していなかった。
何も知らないようだから、反省するために閉じ込められた時も那砂さんがソラ先輩に話していなかったんだろう。
「郁哉さんとの婚姻届は祖父と本人の目の前で破いて断りましたし、理人さんとの婚姻届は書くつもりもありません」
「えっ……」
「だから何も心配しないで自分の体を治すことに専念してください。私はずっとずっとソラ先輩の傍にいますので」
微笑みながら大きな手に触れるとソラ先輩の瞳に輝きがともったように見えた。
「うん……、見ていて。必ず立ち直って風子を幸せにするから」

