この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
愛おしいキミに極甘な林檎を
第5章 本物の愛を探して…
父の作った借金の残りの返済は八百万円。
それが発覚した後、母の代わりに私が父に怒ると初めて泣くところを見るはめになった。
私の貯金も全て家計と借金返済に当てて、今お財布に入ってるのは一万円札一枚。
給料日は昨日きたばかり。
これでは課長を食事にすら誘えない……。
それから一週間が経つと冷蔵庫の食材が尽きてしまい、我が家はもやし生活になった。
「乙羽はまたもやしか……。最近カロリーが低そうなものばかり食べてるようだが大丈夫か?」
「大丈夫です。ダイエットしてますので……」
それでも課長に心配されて奢ると言わけど、お礼をする金もないから断った。
本当はもやしに飽きたから肉を食べたい……。
もうすぐクリスマスだけど、それどころじゃない。
なんとかしてお金を稼がないと……。