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愛おしいキミに極甘な林檎を
第33章 綺麗になったキミに……

私が考えているよりずっと重要な仕事なんだ……。
過酷な状況の中で決意したんだから自分の体を犠牲にしてでもするほどの価値があるんだろう。
説得しようとする眼差しにも希望を秘めているような光を感じる。
きっと右手が不自由だから、体調が悪いからと言って止めてもソラ先輩は行ってしまうと思う。
「じゃあひとつだけ約束してください」
「なにかな」
どうしてもこれだけは譲れなかった。
今度こそ徹底してもらえるようにソラ先輩の前に立って目力を強くして向き合う。
「絶対に私に毎日連絡すること」
前回のことを指摘するように言うとソラ先輩は軽く笑った。
「もちろん。必ず連絡するよ」
それから花火の打ち上げが終わるまで二人で花火を眺めていた。
指を絡ませてしっかりと手を繋ぎながら……――――

