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愛おしいキミに極甘な林檎を
第5章 本物の愛を探して…

何が何だか分からなかった。
車に乗せられた後、手足を動かせないようにロープで縛られて何も話せないように口を布で塞がれた。
「ごめんなさいね。こうでもしないとあなたは来てくれないと思ったから。
用事があって到着まで遅れるから、そのままゆっくり眠っていてね」
ガタイのいい男に命令していた女は裏がありそうな笑顔でそう言った。
私は親に売られて他の男に捧げられるクリスマスプレゼントになるってこと……?
笑えない冗談だ。
でも母のあの泣き方は私を見捨てたわけではなさそうな気がした。
それから仕事の疲れと車に酔ったせいで眠ってしまい、何をされたのか覚えていない。
気がついたら見知らぬ場所のソファで寝ていてた。
体にかけられていた上着とシャツからは爽やかな香水の匂いがする。
よく知っている柔軟剤の香り。
この匂いをした服を着ているのは……
「んっ……、ソラ…せんぱい……?」

