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陰は陽よりも熱く
第4章 金色の陽は
浮かんでいた紙人形をくしゃりと握るとゆっくりと振り返った創護がニヤリと口の端をつりあげて言った。
「勝手に勘違いしてくれたな……まぁいい、おかげでレジェンド級の陰陽師が予定より早く到着する」
「陰陽師ってケータイ要らずなわけ…?…」
七葉の素朴な疑問には答えず、創護は関の肩に手を置き耳元で囁くように指示を出した。
唇は微笑んだまま突き刺す眼光で有無をいわせぬ迫力があった。
……年齢相応だなんて目の錯覚だったな…―――
門倉の言うレジェンド級の陰陽師の到着を待たずして、俺は校舎の戸締まりと上司をビニール紐で縛り上げる役割を言い渡された。
動けない教頭を昇降口の外に転がし一息つくと
少し困ったような榊の声が聞こえた
「だからぁ…あたしは大丈夫だって」
「七葉ちゃん…隠さんでもいい、邪魅に操られたそこの丸出し連中を見れば何があったかぐらいすぐわかるっ」
白髪のロングヘアーを後ろで束ねた神主姿の元気なお年寄りがうろうろと落ち着きなく榊の回りで身を案じていた。
この人が門倉の言う……―――
「爺、七葉は標的じゃない。
加害者だ……」
「勝手に勘違いしてくれたな……まぁいい、おかげでレジェンド級の陰陽師が予定より早く到着する」
「陰陽師ってケータイ要らずなわけ…?…」
七葉の素朴な疑問には答えず、創護は関の肩に手を置き耳元で囁くように指示を出した。
唇は微笑んだまま突き刺す眼光で有無をいわせぬ迫力があった。
……年齢相応だなんて目の錯覚だったな…―――
門倉の言うレジェンド級の陰陽師の到着を待たずして、俺は校舎の戸締まりと上司をビニール紐で縛り上げる役割を言い渡された。
動けない教頭を昇降口の外に転がし一息つくと
少し困ったような榊の声が聞こえた
「だからぁ…あたしは大丈夫だって」
「七葉ちゃん…隠さんでもいい、邪魅に操られたそこの丸出し連中を見れば何があったかぐらいすぐわかるっ」
白髪のロングヘアーを後ろで束ねた神主姿の元気なお年寄りがうろうろと落ち着きなく榊の回りで身を案じていた。
この人が門倉の言う……―――
「爺、七葉は標的じゃない。
加害者だ……」