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明日に架ける橋
第2章 秘めた想い
花憐はどうしたらいいのかわからず、そのままじっとしていた。
二人の体は離れ、先ほどまで味わっていた一体感はどこかへ行ってしまった。
寂しさと空しさだけがそこにあった。

清人は呼吸が落ち着くと、花憐のお腹や足の間を丁寧に拭いて立ち上がらせた。

「・・・・明日、久しぶりに一日休みなんだ・・・・。二人でどこかに行こう」

思いがけない誘いに、花憐は驚いて清人を見上げた。

「ドライブ?ショッピング?君に合わせるよ」

なんとなく気まずい雰囲気になっても、いつも清人は自分からその雰囲気を変えようとしてくれる。
花憐はそのおかげで気を病むことなくこの家にいられるのだった。
花憐は微笑みを携えて答えた。

「紅葉を・・・・見に行きたいです」
「紅葉?わかった。じゃあ、車で行こう」

清人は朝起こしてくれと言ってシャワーを浴びるため、服を全て脱いだ。
花憐は急いでバスルームから出て、自分も二階にあがりシャワーを浴びた。

挿入されたところがジンジンと痛む。まだ何かが入っているかのような感覚だった。
しかし、それが清人と繋がっていたことの証のように思えて、花憐はなんとなく嬉しさも
感じていた。

ベッドに入ると、もう自分は男性との関わりを持った一人の’女性’になったのだと感じた。
それでも行為のあとに一人で寝る寂しさを感じずにはいられない。

清人はいつも、女性との行為のあとは一緒に過ごしているのだろうか・・・。
今すぐ清人のベッドで一緒に眠りたいと花憐は思った。
もしくは、清人がここに来てくれたらと・・・。

しかし、その微かな願いは果たされることはなく、花憐はベッドで一人朝を迎えたのだった。
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