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明日に架ける橋
第2章 秘めた想い
「榊さんの言うとおりです・・・。私、何もかも中途半端で・・・・自分勝手で・・・・・」
「あなたが悪いと言ってるわけじゃないのよ。人生のうちで、一度くらい身を焦がすような
恋愛したっていいじゃない。相手にどんな風に思われても、好きで好きでしかたない!っての、かっこ悪いって思う人もいるかもしれないけど、ワタシはすごく素敵だと思うわ」
(相手にどんな風に思われても・・・か・・・・)
花憐が自分でかけていた清人への想いを止めるブレーキが緩んだ。
清人を心から、全力で愛してもいいのだと許してもらったような気がした。
ブー・・・ブー・・・・
花憐の携帯が鳴っているようだった。
慌ててバッグから携帯を取り出す。
「もしもし」
「今どこにいるんだ」
清人の怒った声が聞こえてきた。
「ええと・・・お台場の海浜公園です・・・・」
「お台場!?どうしてそんなとこに・・・。それに、さっきから何回も電話してるのにどうして出ないんだ」
清人が電話をくれていたことに全く気がつかなかった。
花憐はすぐに謝った。
「ごめんなさい、気がつかなく・・・・」
最後まで言い終わる前に榊に電話を奪われた。
「あのねぇ!どんな事情があるのか知らないけど、自分が新妻に不安な思いさせてるくせに、何いきり立ってんのよ!!」
怒りを清人にぶつける榊を、花憐は呆気に取られてみていた。
「は?何ですって??そうよ。花憐ちゃんとデートしてんのよ。ぐずぐずしてないで早く迎えにきなさいよ!
夜景は綺麗だし、夜風は寒いしで、肩ぐらい抱いちゃうからね!」
そう言って一方的に電話を切った。
「さ、榊さん・・・・」
「慌ててたわよ。いい薬だわ」
榊は楽しそうに笑った。
仮にも男の人と一緒にいることを、清人はどう思うだろうか。
自分は自由を許されているが、妻にはそれを許さないのかどうか。そのことについて
話し合ったことはない。
しかし、清人が嫉妬するとも思えなかった。恋愛に関してはとてもドライな考えの
持ち主だということはわかっていたからだ。
「寒いから車に戻りましょ。あの男がどんな顔して現れるか、楽しみだわ~♪」
榊は心から楽しんでいるようだった。花憐には何が楽しみなのか全く理解できなかった。
ただ、こうして夜遅くまで外出することはなかったから、咎められるかもしれないと少し不安ではあった。
「あなたが悪いと言ってるわけじゃないのよ。人生のうちで、一度くらい身を焦がすような
恋愛したっていいじゃない。相手にどんな風に思われても、好きで好きでしかたない!っての、かっこ悪いって思う人もいるかもしれないけど、ワタシはすごく素敵だと思うわ」
(相手にどんな風に思われても・・・か・・・・)
花憐が自分でかけていた清人への想いを止めるブレーキが緩んだ。
清人を心から、全力で愛してもいいのだと許してもらったような気がした。
ブー・・・ブー・・・・
花憐の携帯が鳴っているようだった。
慌ててバッグから携帯を取り出す。
「もしもし」
「今どこにいるんだ」
清人の怒った声が聞こえてきた。
「ええと・・・お台場の海浜公園です・・・・」
「お台場!?どうしてそんなとこに・・・。それに、さっきから何回も電話してるのにどうして出ないんだ」
清人が電話をくれていたことに全く気がつかなかった。
花憐はすぐに謝った。
「ごめんなさい、気がつかなく・・・・」
最後まで言い終わる前に榊に電話を奪われた。
「あのねぇ!どんな事情があるのか知らないけど、自分が新妻に不安な思いさせてるくせに、何いきり立ってんのよ!!」
怒りを清人にぶつける榊を、花憐は呆気に取られてみていた。
「は?何ですって??そうよ。花憐ちゃんとデートしてんのよ。ぐずぐずしてないで早く迎えにきなさいよ!
夜景は綺麗だし、夜風は寒いしで、肩ぐらい抱いちゃうからね!」
そう言って一方的に電話を切った。
「さ、榊さん・・・・」
「慌ててたわよ。いい薬だわ」
榊は楽しそうに笑った。
仮にも男の人と一緒にいることを、清人はどう思うだろうか。
自分は自由を許されているが、妻にはそれを許さないのかどうか。そのことについて
話し合ったことはない。
しかし、清人が嫉妬するとも思えなかった。恋愛に関してはとてもドライな考えの
持ち主だということはわかっていたからだ。
「寒いから車に戻りましょ。あの男がどんな顔して現れるか、楽しみだわ~♪」
榊は心から楽しんでいるようだった。花憐には何が楽しみなのか全く理解できなかった。
ただ、こうして夜遅くまで外出することはなかったから、咎められるかもしれないと少し不安ではあった。