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明日に架ける橋
第2章 秘めた想い
清人はとっくに自室に入っており、階下は静まり返っていた。

決意したものの、花憐はあまりの緊張で何度もやめようと思った。
しかし、今部屋に戻って一人で眠るのはもっと辛いことになるとわかっていた。


ためらいがちに清人の部屋のドアをノックする。

「・・・・・はい」

くぐもった声が聞こえる。眠ろうとしていたのかもしれない。

「入ってもいいですか・・・・・?」
「どうぞ」

花憐はゆっくりとドアを開けた。
清人はベッドの上でノートパソコンを開いていたが、花憐が部屋に入ると、それを閉じて
サイドテーブルに置いた。

「何?」

いつになく冷たい口調に、花憐は怯みそうになるが、ここまで来て引き返しては意味がない。
勇気を出して言った。

「一緒に・・・・寝かせてほしいんです」

清人の瞳がわずかに煌く。

「・・・・・セックスしたいってこと?」

清人は自嘲気味な笑みを浮かべて言った。

「いえ・・・そういうことじゃなくて・・・・。一緒に眠りたいだけなんです」

清人はもじもじしている花憐を意地悪そうに眺めていたが、掛け布団をめくるとそっけなく言った。

「どうぞ」

花憐はホッとして、ドアを閉めると清人のベッドへ向かった。
清人が体を移動させ、スペースを空けてくれる。

自分から頼んでおいて、いざ清人のベッドに入るとなると緊張が走る。
ぎこちない動きで花憐は清人の隣に横になった。

清人はまっすぐに天井を見つめている。
花憐は体を横にしてそんな清人の横顔を眺めていた。

清人は怒っている。今までいろいろなことで叱られてきたが、今回は本当に怒っているのだ。
花憐は不謹慎だと思いながら、内心嬉しさを感じていた。

「どうして笑う?」

花憐は笑い声も上げてなければ、表情も変えたつもりはなかったが、清人には何か伝わるものがあったようだ。
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