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明日に架ける橋
第1章 エスケープ
しかし、花憐が手に入れる財産に目が眩んで結婚を考えてくれる人がいるかもしれない。
それだけお金というものは人の心を奪うものだということはわかっていた。
今夜・・・。どんな人が来るのかわからないけど、もしかしたらチャンスがあるかもしれない。
ここまできたら、恐れていてはいけないのだ。
引き返しても地獄した残っていない。
花憐は丁寧に体と髪を洗い、ゆっくりとバスタイムを楽しんだ。
バスルームを出ると、壁にいくつかのドレスやワンピースがかけられていた。
急いで髪を乾かし、もう一度ドレスを見渡す。
好きなものを選べということだろうか。
赤やシルバー、紫やブルーのドレスに、白や淡い水色のワンピース。
もちろん花憐は大人になってから、こういった服を着たことなどない。
果たして自分に何が似合うのかまったく分からなかった。
もう日が落ちて、外は暗くなり始めている。
音楽会は19時からと言っていた。今は18時である。のんびりしている場合ではない。
花憐は薄い紫色のシフォンドレスを着てみた。
丈が短く、膝が丸見えだが、他のドレスは胸の部分が開いていたりノースリーブのもの
だったから、火傷の跡が見えてしまうと思ったのだ。
これなら鎖骨が少し見えるものの、胸も腕もちゃんと隠れる。
姿見の前で自分の全身を見て、花憐は気恥ずかしさで一人笑った。
トントン、と軽快なノックがして、男性の声が聞こえてきた。
それだけお金というものは人の心を奪うものだということはわかっていた。
今夜・・・。どんな人が来るのかわからないけど、もしかしたらチャンスがあるかもしれない。
ここまできたら、恐れていてはいけないのだ。
引き返しても地獄した残っていない。
花憐は丁寧に体と髪を洗い、ゆっくりとバスタイムを楽しんだ。
バスルームを出ると、壁にいくつかのドレスやワンピースがかけられていた。
急いで髪を乾かし、もう一度ドレスを見渡す。
好きなものを選べということだろうか。
赤やシルバー、紫やブルーのドレスに、白や淡い水色のワンピース。
もちろん花憐は大人になってから、こういった服を着たことなどない。
果たして自分に何が似合うのかまったく分からなかった。
もう日が落ちて、外は暗くなり始めている。
音楽会は19時からと言っていた。今は18時である。のんびりしている場合ではない。
花憐は薄い紫色のシフォンドレスを着てみた。
丈が短く、膝が丸見えだが、他のドレスは胸の部分が開いていたりノースリーブのもの
だったから、火傷の跡が見えてしまうと思ったのだ。
これなら鎖骨が少し見えるものの、胸も腕もちゃんと隠れる。
姿見の前で自分の全身を見て、花憐は気恥ずかしさで一人笑った。
トントン、と軽快なノックがして、男性の声が聞こえてきた。